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経済、金融の記事を中心に情報のアウトプットとして記事を更新していきます。

海外投資の重要な話

職業柄、色々な投資話を耳にする機会が多いです。

その中でも最近多いご相談が

"オフショア投資"

に関する話です。

 

Aさん「海外の保険商品は金利が〇〇%(日本と比べると非常に高金利)だから、投資してみようと思います」

 

Bさん「リスクも全然なくて元本保障だから絶対大丈夫だと思うんです」

 

Cさん「海外の租税回避地で運用されるから税金もかからないで済むみたいです」

 

etc...

 

出ること出ることメリットばかり。

 

私「ちゃんとデメリットも聞きましたか?」

 

Aさん「最初の2年間解約しなければいいみたいです。」

 

Bさん「為替リスクがあるけど、ドルコスト平均法だからあまり関係ないんです。」

 

Cさん「一般的なリスクはあるみたいですけど、それは日本での投資も同じだから大丈夫って言ってました」

 

甘すぎます!!!!!!

 

これから海外オフショア投資をしようと検討されてる方

すでにやっている方

そもそも聞いたこともない方

しっかり知識を身につけていただきたいです。

そもそも "オフショア投資" ってなにか分かってますか?

 

まずは "オフショア" とは何か。

"off" と "shore" とに分けて考えると、"off" は「離れる」、"shore" は「沿岸」という意味になります。

つまり沿岸から離れた場所という意味となります。

 

そしてオフショアには "広義のオフショア" と "厳格なオフショア" というものが存在します。

"広義のオフショア"

とは "海外のオフショア市場への投資" をいいます。

一方、"厳格なオフショア" とは、

上記でも触れましたが、"海外の租税優遇地のオフショア市場への投資" を意味します。

一般的にはオフショア投資といえば、こちらの厳格なオフショアを指します。

そして、この "厳格なオフショア" へ投資するオフショア市場を構成するのが、

"オフショア金融センター"

です。

このオフショア金融センターはいくつもありますが、主要なオフショア金融センターをいくつかご紹介すると、

バミューダ

ヴァージン諸島

ケイマン諸島

ルクセンブルク

・ジャージー

etc...

があります。

 

これらの国や地域に投資をすることになるのですが、これらの国や地域の投資商品を扱えるのはIFAという独立した販売代理店から購入することになります。

ここででてきた "IFA" とは何か。

「Independent Financial Adviser」

Independent(独立した)

Financial(金融)

Advisor(アドバイザー)

 

IFAと名乗るのは自由です。

日本国内にもIFAと名乗っている方はいると思います。

 

し・か・し

 

だからといってオフショア商品を扱えるかどうかは別の話です。

といいますか日本国内において金融商品を勧誘・販売をするためには、その金融商品が "金融庁" に認可されているものに限ります。

いいですか?

つまり、日本国内においてIFAとか関係なくオフショア商品を取り扱うことはできないんです。

ましてや、日本国内の会社や個人がオフショア商品を勧誘・販売することは

"金融商品取引法違反"

というれっきとした犯罪となってしまいます。

オフショア商品を購入するには直接オフショア地域のIFAへ連絡を取る方法の他にはないのです。

にもかかわらず、これだけオフショア商品を勧められている人が多いのは

"勧誘する側"

"その話に乗ってしまう側"

双方の投資や金融、さらには経済知識が著しく欠如しているとしか思えません。

自分の財産を守れるのは最後は自分しかいません。

ろくに自分で勉強もせずに "甘い誘い" にはどうか乗らないでください。

世の中に "絶対" はありません。

ありえません。

私でよければその類の質問には答えますし、周りにちゃんとした金融のプロがいれば相談してください。

私からのお願いです。

 

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確率のお話

私は “確率” を考えるのが大好きです。

確率といっても物事には絶対的に確率が存在しているので、確率にも色々あります。

私は確率の中でも ”くだらない確率“ が好きです。

例えば、

”飛行機にお医者さんが載っている確率“

よくドラマや芸人の方のコントでありますよね。

「この中にお医者様はいませんかーーーー?」

そう響き渡る飛行機の中にお医者さんがいる確率はなんと約80%です。

おもしろくないですか?

そこでお医者さんが名乗り出るかは別ですが、飛行機にはお医者さんが乗っていないほうが珍しいみたいです。

 

他にもあります!

 

みなさんは三毛猫をご存知ですか?

三毛猫とは文字通り3色の毛色を持った猫のことです。

よく街中や公園などで見かけませんか?

では、そのよく見かける三毛猫ですが基本的にメスしかいないのはご存知でしょうか?

遺伝学的に染色体の組み合わせの関係でオスの三毛猫は生まれないそうです。

ただ、ごくごく稀に染色体異常を持ったオスの三毛猫が生まれることがあるそうです。

“オスの三毛猫が生まれる確率”

その確率3万分の1です。3万匹に1匹の確率でオスの三毛猫が生まれるということです。

三毛猫のオスを見かけたら、良いことがあるかもしれませんね。

数千万円で売買されることもあるみたいです。

 

”宝くじに当たる確率“

これは有名ですよね。

答えから言うと “1000万分の1“ です。

これがどんな確率か想像つきますか?

”雷に撃たれる確率“ とほぼ同じです。

といっても非現実的ですよね。

一番身近に感じるものだと、

”1つのサイコロを振って連続9回同じ目が出るのとほぼ同じ確率“ です。

一見するとできなくもなさそうに感じますが、まず無理でしょうね。

YouTuberが動画を上げそうです。

 

最後はファイナンシャルプランナーっぽい確率を。

”ガンになる確率“

ご存知の方も多いのではないでしょうか。

国立がん研究センターが発表している生涯の内、ガンに罹患する確率は

男性55.7%、女性41.3%です。

CMやニュースを中心に最近は取り上げられることも増えましたよね。

確率上は日本人の2人に1人はガンに罹患することになります。

そしてこれもあくまでも数字上ですが、ご結婚されているご夫婦の場合、どちらかはガンになるということになります。

また、日本人の3人に1人はガンが原因で亡くなっています。

怖いですか?

私は怖いです。大切な家族を亡くしたくありません。

まずはガンになりにくくするためにどうしたら良いか。難しいですね。

 

あなたは朝の天気予報で降水確率が50%だったとき、傘は持って出かけますか?

保険は高い買い物です。

やみくもに加入するのは得策ではありません。

ただ、2人に1人がガンにかかってしまう、この時代。

降水確率50%のときに傘を持っていくのであれば、

ガンに対する “傘” を持つことを考えられても良いのではないでしょうか?

 

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学費の現実

子供を育てるにはお金がかかります。

”お金がかかる”

という言い方は適切ではないかもしれません。

統計によると幼稚園から高校まで全て公立の場合には約540万円、全て私立の場合には約1,760万円が平均して必要です。

 

高校卒業者の大学進学率は50%を超えていますので、単純計算で2人に1人は大学へ進学している計算になります。

もちろん地域や環境によって大学進学率が100%の学校、

大半の生徒が専門学校へ進学する学校、

高校卒業後は地元企業に就職する生徒の多い学校などたくさんあります。

 

大学へ進学すると、入学~卒業までの平均的な大学学費は公立大学で約250万円、

私立大学で約450万円となっています。

上記の幼稚園から高校までの学費と大学学費を組み合わせると以下4つの区分となります。

実際には幼稚園は私立、小学校は公立、中学校は私立・・・というように複雑な組み合わせも多いかと思いますが参考までに今回は以下4つの組み合わせでお考え下さい。

 

幼稚園から大学まで全て公立:約790万円

幼稚園〜高校は公立、大学は私立:990万円

幼稚園〜高校は私立、大学は公立:2,010万円

幼稚園〜大学まで全て私立:2,210万円

 

上記数値は幼稚園~大学までのごく一般的な学費にすぎません。

そして、この数値をあてにしてはいけません。なぜなら、この数値より上振れすることがほとんどだからです。

その要因は各家庭で違います。もっと言うと、住んでいる地域、進学先、経済力などで変わってきます。

 

たとえば、地方から都内へ上京してくる人は学費に加えて下宿代や仕送りが必要になり、単純に月々10〜20万円の負担になりますよね。

単純に都内に住んでいる人と比べると進学の負担は大きいです。(都内よりも地方のほうが普段の生活費は安く済むから、プラマイゼロという意見もありますが)

 

やっかいなのは学費が毎年変わる点です。

学費は年々高くなっていってます。

不思議じゃないですか?

子供の数は年々減っていっているのに大学はここ数年増えていることに。

経済は需要と供給のバランスで成り立っていますが、需要(子供の数)が減っているのに供給(大学数)は増えています。

通常、供給過多の場合はモノやサービスの値段は下がります。

つまり学費は下がるのが普通です。

それなのに、学費は上がっている矛盾。

 

私立高校の実質的な無償化など今後取り組まれるであろう期待できる政策はいくつかあります。

また、日本政府としては社会保障や税の改革など、やらなくてはならない政策が多々あると思いますが、この学費の矛盾にもテコ入れをして欲しいと願うばかりです。

 

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日本の借金は国民の借金?

"国家予算"

日本の2018年度の一般会計予算は約97.7兆円です。

これはあくまでも一般会計の予算です。

実際には特別会計予算という予算案もあり、純計は241.4兆円あります。

つまり、一般と特別を合計した会計予算は342.2兆円となります。

一般と特別の違いを詳しく説明しようとすると複雑で分かりずらいので簡単に書きます。

 

ずばり、

・一般会計:普通に国家を営むにあたっての経費

特別会計:いくつかの特別な事業費

 

こんな感じでざっくり覚えておけばいいのではないでしょうか。

ニュアンスは間違っていないはずです。

特別会計はひとまず置いておいて、一般会計を見ていくと

2018年度の予算額が約97.7兆円ですが、私は漠然と

 

「その予算なにで賄ってんの?」

 

と疑問を抱いたわけです。

すると財務省のHPにしっかり内訳が載ってましたよ。

97.7兆円のうち、約64.0兆円が私たちや企業が治める税金やその他の収入により賄われ、残りの33.7兆円が公債金で賄われています。

 

「んっっ?公債金?」

 

と思った方、もうお気付きの方いらっしゃると思います。

公債金のほとんどは”日本国債“です。

つまり”日本の借金“となっています。

最近、やたら「日本の借金が〜」とか「国民一人当たりの借金が〜」とか耳にしませんか?

確実に言えることは日本の借金は増えています!

それは確実です。

しかし、一部メディアが過大に取り上げていることがあります。

それは、

 

“国民がその借金を背負っているかのような報道” です。

 

「国民一人当たりに直すと借金はこれくらいです」

 

と報道するのは百歩譲って良いですが、あたかも国民が返さなくてはいけないと印象を操作するのはいかがなものでしょうか?

 

はっきり言います。

日本に対してお金を貸しているのは “日本国民” です。

 

「え?私も私の周りも貸してる人なんていないよ?」

 

と思ったあなた。そうです。直接貸している人はほんのわずかな人です。

しかし、間接的に貸している人は大勢います。

日本の国債の9割以上は日本人が買っています。残りの数%も日本円で買われています。

そして、多くの日本国債を買っている、ある機関があります。

 

日本銀行” です。

 

日銀が日本の国債を買っているのですが、日銀は誰のお金で国債を買っているか。

まぎれもなく私たちの預金です。

日銀に預けられているお金は、さまざまな金融機関の預金です。

その金融機関にお金を預けているのは私たち国民です。

「 私たちのお金 → 銀行 → 日本銀行 → 日本 」

とお金が巡っていることになります。

 

つまり何が言いたいか。

日本の借金は国民の借金ではなく

逆に “国民が日本に貸している” という事実は知っておいてください。

 

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インフレとデフレどっちがいいの?

”インフレ“と”デフレ“

おそらく一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

わかりやすくいえば、モノの値段が上がることを”インフレ“、逆に下がることを”デフレ“といいます。

 

皆さんはモノの値段は下がったほうが良いですか?上がったほうが良いですか?

 

この質問だけ聞けば、ほとんどの方はモノの値段は下がった方が良いと答えるのではないでしょうか?

100円で買っていた野菜が80円で買えるとしたら良いですよね。

モノの値段が下がっているということは当然支出は減ります。

しかしその反面、収入も減るんです。

経済は全て連動しています。景気が良くなれば世間に出回るお金は増えるので、お金の価値は下がります。

お金の価値が下がるということはモノの値段は上がります。

 

この意味分かりますか?

 

今現在キャベツ1個=100円で買えている。1年後、キャベツ1個=50円で買えるようになった。

言い換えれば、今現在100円でキャベツ1個買える。1年後、100円あればキャベツを2個買える。

今は100円という価値はキャベツ1個分、1年後は100円という価値はキャベツ2個分。

モノの値段は下がっていますが、お金の価値は上がっていますよね。

 

逆も然りで、キャベツ1個100円。1年後キャベツ1個200円。

今は100円の価値はキャベツ1個。1年後は100円の価値はキャベツ半カット。

モノの価値は上がっていますが、お金の価値は下がっていますよね。

 

少しは分かってきましたか?

 

もっと言うと、お金の価値は世の中に出回っているお金の数で決まります。

 

そうですよね?

 

お金に限らず、世界でプレミア商品といわれるモノは流通量が少ないモノですよね。

言い換えれば、世の中に出回る数が少ないモノがプレミア商品です。

100円均一にあるような流通量が多い量産品は価値が低いですよね。

※(100円均一を馬鹿にしたいるわけではありません。値段以上の価値があると思いますし、私も多用しています))

 

"お金の価値が下がる = お金の流通量が上がっている"

 

ここまで大丈夫でしょうか?

 

そして、お金の流通量が上がるということは、国民が手に入れられるお金が増えることです。

つまり、手に入れられるお金が増えるということは、収入が増えるということです。

 

最初の質問に戻りますが、モノの値段が下がっている(お金の価値が上がっている)ということは、景気が悪くなっている証拠なのです。

 

”インフレ(モノの値段が上がる)“と”デフレ(モノ値段が下がる)“

 

もう一度聞きます。

 

あなたはどちらが良いでしょうか?